Xmas Eileen|セカンドアルバム『DIS IS LOVE』公開インタビュー@タワーレコード

Xmas Eileen|セカンドアルバム『DIS IS LOVE』公開インタビュー@タワーレコード

interview by CHINATSU MIYOSHI special thanks to TOWER RECORDS 梅田NU茶屋町店

ジャパニーズロックシーンに突如として現れた“謎”の仮面集団 Xmas Eileenが、メジャー進出第2弾のフルアルバム『DIS IS LOVE』をリリース。発売を記念して、大阪は梅田のタワーレコードNU茶屋町店で公開インタビューを開催した。ニューアルバムを手に集まった100名以上のファンを前に、この日だけのオフレコトークとハプニング炸裂のインタビューの模様を一部公開。謎に包まれた彼らの“素顔”が覗ける…かも?

 

 

HDM:今日はご覧の通り、ファンのみなさんを迎えての公開インタビューということで、私もいつものようについウッカリ口を滑らさないように気を引き締めてここに座っております。

Vo.右:いやいや、今日はもうこんな状況だからこそ何を聞いて頂いても大丈夫です!僕らも近頃は、ついつい素性のことについて自ら進んで言ってしまったりするんでね(笑)。だからもう、大丈夫です。

 

HDM:だいぶユルくなってきているんですね(笑)。
Vo.右:はい、かなりユルくなってきています。ただ!仮面だけは徹底して脱がないっていう。

 

HDM:せめて仮面だけでも、ということですね。ではみなさん、今日だけのフリートークを一緒に楽しんでいきたいと思います!今日はね、ニューアルバム『DIS IS LOVE』のリリースイベントということですが、「LOVE」だなんて…また今回はえらくロマンティックなタイトルですよね。みなさんにしては。
ギター:「俺らにしては」って…
Vo.右:これはね、ギターさんがつけたタイトルなんですよ。
会場:オオ〜!
Vo.右:「オオ〜」ってどよめいてもらえるやん今日!めっちゃエエやん(笑)。
ギター:このテーマはね、みんなで居酒屋で飲んでいたときに…

 

HDM:いきなり所帯染みてますけど。ハイ。
ギター:(笑)。そのときにね、右さんが「LOVE」は入れたいと言ったことがキッカケだったんです。もうね、「LOVE」しばりが凄かったんでね、今回は。根底にあるのは「LOVE」なんだけど「DIS(非難)するのは、まず僕らの音楽を聴いてから」という、僕らっぽい皮肉も込めて。

 

HDM:そう。「THIS」ではなく「DIS」なんですよね。「DISRESPECT」の意味合いの。それにしてもなぜ今作は、愛、LOVEがテーマとして出てきたんですか?何かあったんですか?
Vo.右:うん、これはもちろんファンのみなさんに対する気持ちもそうですし、このバンドを結成する以前から、自分たちの根底に流れているものだったから。とか言うと、なんかちょっとカッコつけた言い方になってしまうんですけど(笑)、僕らがずっと保っているものは「愛」だと思っているので。僕たち、出身はLAということになっているんですけど…

 

HDM:そうでしたね。…あれ、そうでした(笑)?
Vo.右:一応(笑)。でも、さっき裏で「大阪ってめっちゃ落ち着くよな」と話していたんですけども(笑)。そんな関西をこよなく愛している僕らですが、最近になって、ちょっとメンバー全員で東京で暮らしてみたりもしていたんですよ。

 

HDM:そうなんですね。それは、いわゆる制作合宿のような?
Vo.右:ほんまについ最近のことなんですけど、東京と関西の行ったり来たりが多くなってきたんで。それがほんまに合宿所みたいなノリなんです。部屋はいくつかあるんですけど、メンバーとスタッフ全員分の布団が足りないんです。僕とパフォさん(パフォーマー)さんと、ドラムさんの3人で布団をこう…縦じゃなくて横に並べたりして、なんとか工夫して寝てたんですけど。
パフォーマー:年功序列で言ったら僕ら(Vo.右とパフォーマー)が1番年上やのに、何でこんな…て(笑)。
Vo.右:寝てる間に布団の隙間に身体が落ちてたみたいで、「背中が痛い!」と思って起きて、なんとか布団を元通りに繋げようと思ったんですけど、2人の体重でぜんぜん動かせなくてね。その光景を見て、「ああ…これはもう、俺らは“愛”を歌ってもエエんちゃうかな」って思ったんです。

 

HDM:…さっきの質問の意味わかってます?
パフォーマー:いや、これに関しては僕も話したいことがひとつだけあるんですけどね。僕はそのとき、ポジション的にはボーカル右とドラムの真ん中で寝ていたんです。でも掛け布団が2枚しかないから、右とドラムにほとんど奪われてる布団の両端がやっとなんとか掛かっている状態でね。イメ−ジ的にはこう…、ジャケット羽織ってるみたいな状態ですよね。

 

 

HDM:ちょうど今日着ているジャケットみたいな感じということですね。
パフォーマー:そうですね。
Vo.右:寝る部屋と酒盛り部屋があるんですけど、僕らは何故かリビングで寝ろということになってて…
Vo.左:それはね!最初に部屋に入った順で決まったみたいなところあるから(笑)。まあ、僕とベースさんとDJさんの部屋しかエアコンついてないっていうね。

 

HDM:酷い(笑)。ところでさっきも言いましたけど、確か愛についての質問だったかと思うんですけど…
Vo.右:いや!だからね(笑)、僕らが音楽という表現をやる上で1番やってはいけないこととしているものが「嘘」なんです。今日はこういう場所だから言うけど、愛とか友情とか仲間についてアツく歌っているのに、実際はめっちゃ仲悪いバンドとかいるじゃないですか。そういうものを歌うのであれば、その関係性に愛が無かったら嘘やんっていうのが僕らの中にあって。でも、このバンドに関しては仲間とか愛とか友情とか、そういうものを正々堂々と言ってもいいって、僕らはそういう嘘のない関係性やから。だから今回の“布団事件”から、これはもう、愛を歌ってもいいっていうことになったんですよね。

 

HDM:オカンみたいですね。でもそう、それは本当にね。みなさんって単に“仲が良い”っていう形容だけではおさまらないくらいの関係性じゃないですか。このバンドを結成したことで、それがより強固になってきたんじゃないでしょうか。
Vo.右:どうですか?パフォーマーさん。
パフォーマー:…え?

 

HDM:聞いてなかったんかい。それでね、みなさんのその固い絆を物語っているのが、今回のアルバムのブックレットにある小説なんですよね。これについては執筆者のパフォーマーさんにお聞きしたいんですが、これはいわゆる“結成秘話”のノンフィクションと受け取っていいんでしょうか?
パフォーマー:一応、結成までの僕らのストーリーを書いたんですけど、でもかなり端折ってますけどね。なんか…本当にそのままのこと書いたらメッチャ怒られて(笑)。

 

HDM:ハハハハ!いや、そうでしょうね!
Vo.右:そう(笑)。だからあれは、かなりオブラートに包んで書かれてあるんですよ。普通、エンターテイメントとして表に出すものって、どちらかと言うと“盛る”と思うんですけど、僕らの場合は事実内容があまりに危なっかしくて“削る”ことを余儀なくされたっていう。
パフォーマー:うん。まあ、カットされたのはほとんどこの人(ボーカル右)のエピソードなんですけどね。

 

 

HDM:恐らくそうだろうと思いますけど(笑)。でも一応みなさんはその仮面姿ですし、名前もノーネームで、素性は明かさないというスタンスだと思うんです。…一応は。でもこういうバックストーリーを本人たち自ら明かすっていうのは、またどういう心境で?
パフォーマー:そうですよね。素顔がどうとかそんなことよりも、バンドとして最も隠さないとダメなところを堂々と出してしまっていますからね。いや、そう言われればさっきもね、トイレで「パフォーマーさんですよね」ってファンの方に声を掛けられたんですけど、とっさに「顔と下半身のどっちを隠すべきなのか」と一瞬パニックになりましたからね。

 

HDM:………。とにかく、今回はもうここまで晒してしまってもいいんじゃないか、と思えたということでしょうか?まだ読んでいない人にはあまりネタバレできないことですが。
パフォーマー:それもありましたね。あと僕は、正直他のメンバーがレコーディングしている間はあまり立場がないもので、「することがないんだったらこういうの書いてみたら?」ということで…。でも、結果としてこういう形でバンドのバックスストーリーをみなさんに知ってもらえるというのは良かったんじゃないかなと。
Vo.右:そうですね。このバンドが始動した時から、自分たちのやること…それは音楽以外のものを含めて、総合的にみんなに楽しんでもらえたらというのがあって。あとは、僕らのこのヴィジュアルだと、どうしても“企画モノ”だと思われてしまうところがあるので、このバンドがどうやって誕生したのか、どういう仲間で動かしているのか、自分たちがどういう気持ちでやっているのか、というような“根底”にあることを今になってちゃんと知ってもらいたくなったんです。

 

HDM:この小説は、もちろんメンバーのみなさんも読まれているんですよね?
ベース:ハイ。
DJ:ハイ。
ドラム:………
Vo.左:………(黙ってうなずく)

 

HDM:おい!ちゃんと読もうよ(笑)!
Vo.左:いや!読みましたって!さっきも言ったように、だいぶオブラートに包まれてるなと僕も思いましたけど(笑)。

 

HDM:私はみなさんがXmas Eileenとして存在する以前から存じ上げていますが、この小説はみなさんが完全にリアルストリートで練り上げられたアーティスト集団であるという証明でもありますよね。決して鳴りもの入りで作り込まれたものではないという。今日、会場にいらしてるみなさんは恐らくご存知ないかと思いますが、本当に彼らは…何と言うか、とても社会性に欠けた人達だったんですけれども…
Vo.右:アハハハ!
ギター:ちょっと待てや(笑)!
Vo.左:でも大学出てるんすよ、一応(笑)。
パフォーマー:一応な。

 

 

HDM:ごめんなさい(笑)。でも今日、会場にこれだけのファンのみなさんが集まっている状況を見たら、何だか改めて感慨深くなりますよね。このバンドを結成してからはすごく濃い日常でしょうし、良いことも苦い経験もあるでしょうね。
Vo.右:どうですか?ベースさん。
ベース:そうですね…僕がこのバンドに入ってから1番楽しかった思い出は…
ギター:酒盛りしかないやろ(笑)。
Vo.右:どこの酒盛りが1番楽しかったん?
ベース:京都の…
Vo.右:え?京都の酒盛りの時のこと覚えてんの?
ギター:全裸で…
パフォーマー:外人さんに写真撮られてたよな…

 

HDM:じゃあ、次(笑)!DJさん!
DJ:僕?僕は…内緒っす(笑)。

 

HDM:DJさんは、あれですか。今でもライブ中にヤフオクの入札してるんですか?
DJ:してます、してます。
会場:(爆笑)。
DJ:落札できた時はライブ中に後ろで腕を振り上げてます。「落札できたー!」って。

 

HDM:だからみなさん、DJさんがライブ中に腕振り上げてても鵜呑みにして呼応したらダメですよ!じゃあ、ドラムさんは?このバンドを結成して。
ドラム:僕は、最近になってよく思うんですけど、自分が演奏する楽器をドラムに変えられたことですね。ドラムを叩くことがようやく楽しめるようになってきて。
Vo.右:そうそう。ドラムさんはね、このバンド以前はギタリストだったんです。
ギター:ところがそのポジションにはもう僕がいたんですよね。それと、年齢も僕がひとつ上やったんです。
Vo.右:以前、スタジオで朝の5時くらいからドラムの音が聴こえてくるなと思ってたら、昼も、そして夜までずっとドラムを叩く音が鳴ってて。本当に彼は1日中ずっとドラムの練習してて。なんか、その時のことがずっと頭に残ってます。
パフォーマー:凄いエエ話やな。僕がこのバンドを結成してから特に印象深かったことは、実家に帰ったときにうちのオカンが、僕の顔がプリントされたバンドTを着ててね。「何でオカンが身に付けてる自分の顔を見ながら飯食わなアカンねん」と思ったことですね。

 

HDM:パフォーマーさんからは、オカンのお話がチョイチョイ出てきますね。そうこうしている間に時間が経ってしまいましたが!じゃあ最後に組長!違う、リーダー!
ギター:今の絶対最初から言おうと決めてたやろ!
Vo.左:「明日こうやって言おう」って昨日の夜から決めてたやろ!
Vo.右:俺のことを好いて観に来てくれてる人もおんねんから…組長って(苦笑)。

 

HDM:うるさい(笑)!ではリーダー!最後に最新アルバムを手に集まってくれたファンのみなさんにどうぞ!
Vo.右:なんか、凄くありきたりな言葉になって申し訳ないんですけど、みなさんのお陰で、こんな僕たちがまた新しいアルバムを出すことができました。頑張ってます。これからも、応援宜しくお願いします!

RELEASE INFORMATION

Xmas Eileen|セカンドアルバム『DIS IS LOVE』公開インタビュー@タワーレコード

Xmas Eileen / DIS IS LOVE
VICTOR ENTERTAINMENT
VICL-64839
3000円(税別)
2017年10月18日発売

EVENT INFORMATION

Xmas Eileen|セカンドアルバム『DIS IS LOVE』公開インタビュー@タワーレコード

Xmas Eileen TOUR FINAL 『ONLY HOLY NIGHT 2017』

日時:2017年12月25日(月)
場所:Zepp DiverCity Tokyo
時間:18時開場 / 19時開演
料金:3500円(D代別)
お問い合わせ:クリエイティブマン 03-3499-6669

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