Zeebra|今こそ成しえる仕掛けでヒップホップをビッグに

intervie by HIROYUKI ICHINOKI photo by Tomoya "Tany" Taniguchi

HDM:今言ったこととつながってきますけど、ヒップホップには多様さを内包してるが故の危うさがあるじゃないですか、モラルの上でも。守る会に加えて、渋谷区の観光大使ナイトアンバサダーにも就かれてる立場上、矢面に立つことはないですか?
Zeebra:どうなんだろうね。まあそこは難しいんだけど、カチッとし過ぎててもダメじゃない?さっきの話に戻るんだけど、どこにも寄らないというか、幅があることが俺のやり方かなあ。それこそ10代のころから背伸びしたいタイプだったし、10代のころやってたことをもうやんないかっていうと、まあボチボチやるかみたいな感じで(笑)。

 

HDM:ただ、今って世の中的に締め付けが厳しくなってる面もありますよね、メディアは特に。そう考えると、どれだけ社会にその余地を残したり広げたりしていけるかって戦いでもあるように思うんですよ。
Zeebra:ほんとその通りで。やっぱり企業にとってみればひとつでも文句言われたくないからコンプラが厳しくなっていくんだよね、どんどんどんどん。そうすると結局おもしろくもなんともないものになっていく。だからテレビ離れも起きてるんだと思うけど、例えばSNSは完全にてめえのメディアでもあるわけだから、そこにコンプラを持つ必要性はないんだよね。そりゃもちろんバカが考えてもわかるような酷いことは言わないけどさ、普段みんなが思わないようなこととか、思ってても誰も言わないようなことを言うよね。そうすると、リプで「たしかにそうですね」ってワーッとくる中に、「何言ってんの?」っていうのももちろんくる。それが6:4できたとしたら、4でもう「炎上だ!」って人は言うわけ。そう考えると結局、何にも言っちゃダメなんだよ(笑)。

 

HDM:まあ、よくも悪くも発信したことには責任が生じますよね。
Zeebra:TWITTERで「コンビニで外人さんの働きがわりぃ」って言ったら、「最低賃金のところにホテルみたいなこと求めてもしょうがない」みたいなこと言ってくるヤツとかね。こっちは「どこにもそんなこと書いてないよ?」って思うんだけど(笑)。そういうの気にしだすと全部がそういうものになってっちゃうし、けどギリギリのところで自分の発信力はキープしてたほうがいいとも思ってて。ただ、扱いづらいのはめんどくさいじゃん?そうならないようにとは思ってるけど。

 

HDM:『フリースタイルダンジョン』や『WREP』も、言い方を変えればそうした発信力のひとつっていう?
Zeebra:そうそう。ダンジョン自体はとにかく(ヒップホップの)広告塔みたいなイメージで俺はやってるんだけど、ドラマティックに進めていくMCバトルってところで番組をどれだけおもしろくするかに集中していて。あれが地上波である以上はヒップホップシーンが下がっていくことはないと思うから、ずっとあってほしいなと思ってるし、ダラダラやってもしょうがないからたまに変わったことやったりしてるんだけどね。WREPに関してはべつにプレイリストに入ったからどうのってことではないんだけど、やっぱりUSのヒップホップ見てると、新しいアーティストがボコボコ出てきて楽しいじゃん。そこにたまに古参が入ってきたりするのも楽しいし。

 

HDM:つまりメディアとして新しい世代のアーティストを広くプレゼンしていくのが何よりの役目だと。
Zeebra:うん。俺がいることでみんなが普段できないような仕事にありつけたり、できるような仕事でも「こういうことはさせない」っていう防波堤になったりとか、そういうことを意識してるのはあるかもしんないな。

 

HDM:さっきのモラルとの関わりに話が戻っちゃいますけど、下の世代になればなるほど、ぶっちゃけドラッグにもよりオープンな側面も一部にあるじゃないですか。今のような話になったときに、そこは相容れないですよね。それについてはどう考えてるんですか?
Zeebra:『ストレート・アウタ・コンプトン』観ても、本気で日本にヒップホップを根付かそうと思うと荒療治みたいなことも絶対必要なんだと思うけど、それは俺がやることじゃない。当時それをやらないL.L. COOL Jとかがすっげえつまんなく見えたんだけど、自分もそこにいるしかねえかなと思ってるっていうか。それで言うと最近のJAY-Zもだいぶつまんない感じなんだけど、しょうがないかなとも思うし。そこはもう若い子たちが勝手にいろいろやらかして、もし議論が生まれるなら生まれてくれればいい。

 

HDM:じゃあ日本の状況はどうあれ、その中でヒップホップが変わる必要はない?
Zeebra:昔って意外と保守的で「そんなのヒップホップじゃねえ」って言い争いがとにかく絶えなかったけど、今はもう少し多様性を認めるものになった。社会も今そうじゃん。そうなると、全部を好きになれとは言わないし、悪い子のヒップホップが好きな子たちは悪い子のヒップホップ聴いて悪いことしてればいいじゃない。そうじゃない子達はそうじゃないの聴いてそうじゃない感じでいればいいし。もし俺が堅いとこにアーティスト連れてくってなったら、大丈夫そうなヤツを連れてくけど(笑)。でもそこはもう好き勝手やっててくんないとぶっちゃけおもしろくないから。ただ、反抗すんのがカッコいいっていうのはいいけど、パクられて時間をムダにするのはやめたほうがいいよとは思うけどね。

EVENT INFORMATION

Zeebra|今こそ成しえる仕掛けでヒップホップをビッグに

『SUMMER BOMB 2018』

日程:2018年8月18日(土)
場所:新木場Studio Coast
時間:開場・開演12時
料金:前売6500円(D代別) / 当日7500円(D代別)

MAIN STAGE:Awich / 漢 a.k.a. GAMI / Cz TIGER / SOCKS / JAGGLA / t-Ace / BAD HOP / KEN THE 390 / Weny Dacillo / Pablo Blasta / SALU / JP THE WAVY / JIN DOGG / kZm / 般若 / 唾奇 / Young Coco
and more

DUNGEON STAGE:『フリースタイルダンジョン』への出場権をかけたMCバトル「Road To Dungeon」を開催!
※7月18日(水)までエントリー受付中

DANCE AREA:クルーを組んで挑戦する「BREAKIN CRE BATLE」、ソロで挑む「HIPHOP DANCE BATTLE」の2種類のダンスバトルを開催!

・BREAKIN CREW BATTLE
JUDGE:BBOY KATSU1 / FLASH / Original B-BOY CHINO
DJ:MAR SKI
MC:105
※募集定数に達し次第受付終了

・HIPHOP DANCE BATTLE
JUDGE:PInO / STEZO / Yusei
DJ:OBA
MC:HORIE HARUKI
※募集定数に達し次第受付終了

MEDIA INFORMATION

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