GOBLIN LAND|活動2年にして放つファーストフルアルバム[NEO CHINPIRA]
ルックスやミュージックビデオなど含めたヴィジュアルの過剰さに不良的なカルチャーの背景を感じさせながらも、仲間意識や絆といった感情に足を取られることなく、「いつだって常識の外にいたい」([Fresh Day])と歌う兄弟ユニット=GOBLIN LANDの姿は、まさに“NEO CHINPIRA”というべきか。その[NEO CHINPIRA]をタイトルとしたファーストアルバムを前に聞く兄のYUZin(’95年生まれ)と弟のVarong(’96年生まれ)の話にもそんなことを思わされた。
HDM:2人は昔から興味を持つものが近かったんですか?
Varong:それはあると思うっすね、完全に。俺がこいつにいろいろ教えてもらってるから。
HDM:じゃあ音楽もその中にあって。
Varong:そうですね。ファッションとかも。
HDM:小さいころからよく一緒に遊んだりも?
YUZin:どうやろな…そんな遊んでたっけ?
Varong:その時期あんま一緒におらんかったよな。まあでもこいつのツレと俺が一瞬一緒に遊んだりとかしとって。
HDM:ヒップホップを知るキッカケは?
YUZin:中2ぐらいから、姉ちゃんに「お前服装ダサいからこんなファッションしろよ」って見せられたのがヒップホップのミュージックビデオで、ファッションから入ったんすけど、そっからヒップホップとかレゲエとか聴くようになったっす。
HDM:あ、お姉さんもいるんですね。3人姉弟?
YUZin:いや、4人です。姉ちゃんもう1人いるっす。
HDM:じゃあ姉さんたちの影響もやっぱり強くて。
YUZin:それもありますね。それで初めて聴いたヒップホップがSOULJA BOYの[Crank That]で、クランク系から入ってだんだん進化していってトラップとか聴いてましたけど、中学校んときはどっちかって言ったらレゲエを聴いてましたね。南大阪はレゲエのほうが地域的に熱くて、みんなレゲエ聴いてて、高校ぐらいからヒップホップ聴くようになって、日本語ラップもちょいちょい聴いたりして。
Varong:日本語ラップやったらウェッサイを聴いてたっすね。
HDM:まわりの友達はどうだったんですか?
YUZin:音楽は常に聴いてて中心にあったんすけど、遊びとなると地元田舎なんで、みんなでダーツ行ったりボーリング行ったりそんなんばっか。単車で走ったりナンパ行ったり、そういうのしかないんで。べつにヒップホップが流行ってる地元でもないですし、プレイヤーとかもまわりにはいないですし。
HDM:そうなんですね。だとすると音楽仲間みたいなのも特になく。
Varong:地元にはずっといなくて。
YUZin:まあ何も考えてないアホでしたよ。
Varong:ただ地元で遊ぶだけみたいな感じっすね。
HDM:いわゆる不良というかヤンチャな時期もあったんですか?
Varong:まあボチボチじゃないですかね。単車はハマってましたね。みんなで走って楽しかったっすよ、普通に。
YUZin:でもどっちかっていうとヤンチャってよりは、新しいもん好きみたいな感じすね。中学校んときとかニューエラとかベースボールキャップとか流行ってなくて、僕が最初にバチっとかぶって流行らせて、ファッションがB-BOYのヤツがちょこちょこ増えたり。スピーカーついてるリュック背負って、制服姿にメッキのブリンブリンして、音楽流しながら学校行ったりとか。
HDM:そのころからラッパーになることは考えてました?
YUZin:僕はぐうたらすんのが好きで、決められた時間に起きなあかんとかが嫌で、自由な日常を過ごすためには金持ちかなあみたいな。金持ちんなったら時間に縛られへんかなあと思って。だからゆっくり寝るためにラップ始めました(笑)。
Varong:それはあるっすね完全に(笑)。俺も完全に会社員とかはなしやったっすね。がっつり決めてなかったすけど、そういうのは考えてた。
YUZin:だからみんなトラップでは「NO SLEEP」とかいろいろ曲で言うっすけど、僕らは「GO SLEEP」なんで。
RELEASE INFORMATION
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GOBLIN LAND / NEO CHINPIRA
AMAZING-X / bpm tokyo
BPMT-1014
2000円(税別)
2018年12月19日発売