EARTH CRISIS|ストレートエッジは一生涯の決意 続けることにこそ意味がある

EARTH CRISIS|ストレートエッジは一生涯の決意 続けることにこそ意味がある

interview by HIDETA(CYCOSIS / BRAVE OUT / WRONG STATE / BRIGHTSIDE BOOKING) phot by HOSHINA OGAWA

 

HDM:あなたが考える「セルアウト」の定義とはどんなものですか?

KARL:ストレートエッジ的な意味でのセルアウトのことかな?

 

HDM:いや、すべてにおいての定義です。

KARL:まず、ストレートエッジに関して言うよ。俺からしたらストレートエッジは一生涯の決意なんだ。もともとのストレートエッジの定義は甘かったし、一時的なものでもあっただろうけど。みんな若いころに試しになってみるものだけど、若いころはいろんな思想や考え方、宗教なんかも知っていく時期で、例えるなら鏡を見ながら自分に合う帽子を探してる段階なんだ。自分に合うサイズの、一番似合ったものをね。だからそういう若い子を責めることはできないけど、ストレートエッジは続けることにこそ意味があるものなんだ。SxEにとってのセルアウトは、ブレイクエッジすることだ。単純に「セルアウト」という定義に関しては、こんな感じだ。ストレートエッジを名乗り、共に前進する仲間となり、ジンを作ったりとか、バンドをやったり、放った言葉によって人が集ったり、共に祝し合ったり、お互いの考えを前進させたりした上で、それらを放棄し、SxEの意義そのものやトゥルーであり続ける人たちに対して愚言を吐き散らすヤツがいたら、そいつはセルアウトしたって言えるね。

 

HDM:あなたが考える、世界が抱える最も大きな問題は何ですか?

KARL:最も大きな問題は「人口」だと思うよ。平均の家族の人数が少なければ、この地球上の人口数を管理しやすくなって、衣食住に困らないし、ちゃんと教育もできる。そして犯罪も減るし、戦争も減る。

 

 

HDM:当時はハードコアを取り上げたニュース番組が、ストレートエッジやギグで起こるモッシュ、またはギャングによる犯罪をストレートエッジのせいにしたりなどして問題視することが多くありましたよね。世間に誤解を招く事態が絶えなかったみたいですけど、そういったことを今振り返ってどう思いますか?

KARL:アメリカは本当に暴力事件が多いよ。犯罪が多く、多くの人が迫害を受けている。それは事実で本当に起こっている。そしてそれらは隠されていない。だけど、都市伝説なんだよ。ストレートエッジの人たちがお酒飲んだり、タバコを吸う人に対して怒ってるなんていうのは。事実じゃない。ハードコアは常に共存してきた。ストレートエッジの人がストレートエッジじゃない人と一緒にバンドやってたりとか、ストレートエッジの人がお酒飲むハードコアキッズと一緒に住んだりしてる。みんな仲間だ。だからそんな問題実際にはなかったよ。問題があったとすれば、敵対されたとき。それに対してストレートエッジの人が言い返したりして、あっちも言い返されたと思い、それを見ていたその2人とは関係のない人までが被害者になった気分になって、実際にはなかった問題が形になったりするんだ。昔スケートをやってたころ、自分以外はみんなストレートエッジじゃない中で過ごした時間も多かった。それともうひとつやってるFREYAってバンドなんかはもう20年近くやってるけど、俺以外は誰もストレートエッジじゃないよ。ヨーロッパで2カ月もツアーして、一緒にバンやホテルで寝泊まりしたけど、何も問題ない。もしアルコール類の問題が考え得るとしたらこんなのだ。飲酒運転をしたり、アルコールのせいで友達や家族のめんどうを見れなかったり、やるべきことをちゃんとやらないことで、他人に迷惑をかけてしまうことだ。そんな中、避けれる“はずだった”問題もあるんだ。飲酒運転に関して言うとアメリカではどの車にもちゃんとシートベルトがあって、強化ガラスもあるけど、なんでブレサライザーみたいなものは付けないのか?飲んでる人の息からアルコールを感知してエンジンが止まるシステムだ。けど誰もそんなもの作ろうとしない。なぜなら警察が飲酒運転を捕まえることで警察の儲けになり、それから裁判所で裁かれて裁判所の儲けとなって、さらに弁護士が儲かるからだ。

 

この質問をするキッカケとなったFOX NEWSのワンシーン。ストレートエッジギャングを自称する暴力グループによる犯行について、KARLがインタビューに答えている。

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