EARTH CRISIS|ストレートエッジは一生涯の決意 続けることにこそ意味がある

EARTH CRISIS|ストレートエッジは一生涯の決意 続けることにこそ意味がある

interview by HIDETA(CYCOSIS / BRAVE OUT / WRONG STATE / BRIGHTSIDE BOOKING) phot by HOSHINA OGAWA

 

HDM:一度解散したのは何故ですか?

KARL:あれは解散じゃなくて活動休止だよ。活動休止する前にPATH OF RESISTANCEの活動を再開したのがキッカケだ。新しい音源のためにまた曲を書き始めたんだよ。

 

PATH OF RESISTANCE[CAN’T STOP THE TRUTH]
EARTH CRISIS活動休止後に作られたPATH OF RESISTANCEの2枚目のアルバム。

 

HDM:PATH OF RESISTANCEはそのときよりも前から活動的でしたよね。同時期にEARTH CRISISもとてもアクティブでしたけど、両立できるのは凄いですね。

KARL:そうだよ。いい思い出だ。忙しかったけど問題なくやっていけたよ。SCOTTとDENNISは彼女ができて西海岸に移り住んだんだけど、IANとERIC(Gt.)と俺はNYに留まってFREYAを始めたんだ。最初のFREYAの音源を作りながら、PATH OF RESISTANCEの曲も少しずつ作っていって、それからヨーロッパでツアーやったり、アメリカでフェスに出たりなんかもしてたんだ。しばらくして「EARTH CRISISでも同じような形で活動を続けれるんじゃないか」って思ったんだよ。「ずっとツアーし続ける必要はないんだ」って。それで2008年ぐらいにEARTH CRISISを再始動させた。

 

EARTH CRISIS活動休止前のラストショー[Hellfest 2001]の映像

 

HDM:ドラッグの問題は今でも大きな問題のひとつだと思いますが、パンクやハードコアでもそれは例外ではないと言えます。それについてどう思いますか?

KARL:俺はずっとバンドをやったりスケートしたりして友達を作ってきた。SxEだろうがそうじゃなかろうがね。ハードコアなんて呼ばれてるものがない時代からパンクのシーンにいたりして今までやってきたけど、俺がそうやって一緒にときを過ごしてきた仲間たちの中にはスケートを辞め、楽器も辞め、ドラッグに夢中になり始めた人もいたんだ。友達で2人もそうやって死んでしまった。PETERはFLATJACKETのベースで、EARTH CRISISのローディもやってくれてた。彼はたくさん飲んでる間にコカインをやって心臓をやられてしまった。そして死んだ。それともうひとつ俺がやってたVEHEMENT SERENADEの仲間、ドラマーのPAULも。彼はドラッグの問題を抱えてて中毒になってしまった。ヘロインだったと思う。彼自身からリハビリを受けてるって連絡があって安心してたけど、リハビリが終わった数日後、彼は死んでしまった。

 

PAULY ANTIGNANIはSWORN ENEMYやEVERYBODY GETS HURTのドラマーでもあった。2013年の来日もまだ記憶に新しい。ご冥福をお祈りします。

 

HDM:彼が亡くなったことがVEHEMENT SERENADEの活動停止を決定付けたのですか?

KARL:そうだ。そんなことが僕の人生にはずっとつきまとってきた。だから俺はドラッグには反対なんだ。仲間を大事にしたい。もう仲間が犠牲になったり、崩れていく姿を見たくはないんだ。

 

HDM:PATH OF RESISTANCE、FREYA、VEHEMENT SERENADEといったバンドをやりながらもEARTH CRISISの活動を続けてて大変多忙であるかと思うのですが、モチベーションはいったいどういうとこからきてるのですか?

KARL:それに加えて新たにAPOCALYPSE TRIBEっていうパンクバンドを結成したよ。言いたいことが山ほどあるんだ。この世の中の恐るべきことや苦しみを生むものに対してまだまだ怒りを感じていて、そういったものに対して押し返したくなるんだよ。そして、それらの解決につながる考えを提示していきたいんだ。それが大きな理由のひとつだ。

 

APOCALYPSE TRIBEのbandcamp

https://apocalypsetribe.bandcamp.com

 

FREYA[SUFFER NOT ONE]

 

VEHEMENT SERENADE[REFUSE THE LIE]

 

HDM:ツアーや音源を作る上で最も幸せに感じる瞬間などがあれば教えてください。

KARL:俺は毎日幸せだと言えるよ。そしてラッキーだ。長年同じメンバーでやっていくバンドは少ない。91年から何年経ったと思う?

 

HDM:28年にもなりますね。

KARL:もう30年近くになるんだ。30年だよ。硬い友情、共通の信念、そして音楽に対する強い愛を持ってずっとやれてることは本当に運がいいことなんだ。

 

 

HDM:昔と比べて最近のハードコアシーンについてどう思いますか?

KARL:最高だよ。BAD BRAINS、SICK OF IT ALL、BIOHAZARD、AGNOSTIC FRONT、CRO-MAGSは今でも強くあり続けている中、新しいバンドもたくさん出てくる。日本も良いバンドであふれてるね。来るたびにいろんなバンドとプレイした。ヌンチャク、ココバット、LOYAL TO THE GRAVE、OTUS、TJ MAXX、SAND、AGGRESSIVE DOGS、ほかにもたくさん。これで日本に来るのは5回目になるんだ。あとGAUZEは最高だ。

 

HDM:最後の質問です。あなたのトップ5ハードコアアルバムを教えてください。

KARL:SICK OF IT ALLの[BLOOD,SWEAT,NO TEARS]、BIOHAZARDの[URBAN DISCIPLINE]、BAD BRAINSの[QUICKNESS]、AGNOSTIC FRONTの[ONE VOICE]、CRO-MAGSの[AGE OF QUARREL]だ。

 

SICK OF IT ALL[BLOOD,SWEAT,NO TEARS]

 

BIOHAZARD[URBAN DISCIPLINE]

 

BAD BRAINS[QUICKNESS]

 

AGNOSTIC FRONT[ONE VOICE]

 

CRO-MAGS[AGE OF QUARREL]

 

HDM:ありがとうございました!

KARL:ありがとう!ショーを楽しんでくれるといいな。

 

[EARTH CRISIS JAPAN TOUR 2019]大阪公演のフルセット

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